【初心者向け】本当に使えるローソク足と出来高の読み方②【中長期投資】
ローソク足と出来高の読み方をマスターするには、実践で使える読み方に加えてローソク足や出来高のパターンも身に付けておくことが重要です。そこで今回は、初心者の方が最短で大きく飛躍するために欠かせない「ローソク足と出来高の組み合わせ」について解説していきます。
前回のおさらい
◆ 前回の記事を簡単にまとめてみました
前回の記事では、実践で使えるローソク足や出来高の読み方について、初心者にも分かりやすく紹介してきました。主な内容を簡単にまとめるとこんな感じです。
◎買いシグナルとなるローソク足=陽の丸坊主・陽の寄付坊主・陽の大引坊主・陰の寄付坊主・下影陽線
◎売りシグナルとなるローソク足=陰の丸坊主・陰の大引坊主・上影陽線
◎株価水準で読み方が変わるローソク足=陽のカラカサ・陰のカラカサ・上影陰線・下影陰線・トンボ・トウバ・トンカチ
これらの読み方は、初心者が中長期投資を行う際にもかなり使えるものばかりなので、詳しい説明については下記のリンクを参照してください。
本当に使えるテクニカル指標はローソク足と出来高だけ
株式投資を行っている人のほとんどが、テクニカル指標を使って株価や相場の動向を判断しているかと思いますが、その種類はかなり多いです。有名どころだと、ボリンジャーバンドとかRSIあたりがとても人気のあるテクニカル指標で、投資関連の書籍でも使い方が紹介されてたりします。ただ、中長期投資をやる場合は、そこまでテクニカル分析を重視する必要は無いと思います。
中長期投資は企業の成長性を期待して株式を保有するスタンスなので、どっちかというとテクニカル指標にこだわるよりも、ファンダメンタルズ分析に力を入れた方が良い結果が出やすいです。なので、株価の動向が視覚的に捉えやすいローソク足と出来高の組み合わせを、ある程度マスターしておくだけで事足りると考えています。
◆ 中長期投資で稼ぐ秘訣は「シンプル・イズ・ベスト」
初心者が最速で中長期投資の成功を目指すなら、複雑なチャート分析をしないことがとても重要となってきます。もっと言うと「中長期投資においてチャート分析はおまけみたいなもの」くらいの立ち位置で良いと思います。実際、僕の場合は移動平均線すら見ていません。とにかく「シンプル・イズ・ベスト」を心掛けていきましょう。
どうしてそこまで「シンプル」にこだわるのかと言うと、僕が投資対象にする銘柄は日頃の取引量がとても少ないケースも珍しくないので、チャート分析に時間を費やしてもあまり意味が無いって理由もあります。購入する銘柄によってはチャートをゆっくり見ることもありますが、その場合でもローソク足と出来高の組み合わせしか見ません。
◆ 初心者は「急騰時」と「安値圏」を狙おう!
中長期投資で稼ぐのはそんなに難しくありません。とにかく、「株価の急騰時や安値圏」だけを狙っておけば、徐々に結果が出てきます。特に、相場全体の水準が割安になっているときは、絶好のチャンスです。あと、急騰時に使えるローソク足と出来高の組み合わせはいくつかあるので、のちほどじっくりと解説していきます。
ひとつ注意しなければいけないのは、「安値圏」という判断をする時に何を目安にすれば良いかってところです。僕の場合は、「過去6ヶ月(日足)から過去3年(週足)ほどの株価水準を比較する」という方法や、「PER・PBR」という数値を参考にすることが多いのですが、このPERとPBRの読み方については、次の記事で説明しようと思ってます。
急騰時に使えるローソク足と出来高の組み合わせ
◆ 高値横ばい
「高値横ばい」は、株価急騰時に使えるローソク足と出来高の組み合わせの中でも特に精度が高いパターンです。あと、急騰と同時に株式を購入するわけではなく、3~4営業日ほど横ばったところを狙うと、力強さを確認してから購入することができるので、さらに儲かる確率が上がります。ちなみに、購入する時は「買いシグナルとなるローソク足」が出ていればOKです。
◆ 1/3押し
「1/3押し」というパターンは、「高値横ばい」と同じくらい強いローソク足と出来高の組み合わせで、僕も実践でよく使っています。この場合も、3~4営業日横ばって買いシグナルのローソク足が出たら、すかさず株式を購入します。あと、この組み合わせは数週間程度の投資スタンスでも使えるので、かなり使い勝手が良いです。
◆ 1/2押し
急騰から「1/2押し」を狙うパターンは結構有名な組み合わせなので、投資関連の書籍でも紹介されていることも多いです。「1/2押し」の目安としては、上昇が始まった水準から高値を付けた間を基準に考えます。ただ、急騰時の高値で売りシグナルのローソク足などが出現した場合は、そこで上昇が終わってしまうケースもあるので、欲張らずに利益確定した方が無難です。
◆ 2/3押し
「2/3押し」というパターンは、実践でもあまり見かけないローソク足と出来高の組み合わせですが、波に乗ると長期間にわたって利益が膨らんでいくケースが多いです。また、この組み合わせの場合も、3~4営業日横ばって買いシグナルが出たら株式を購入するスタンスとなりますが、急騰時の高値が抵抗になりやすいといった特徴もあるので、短期投資も視野に入れておくと良いです。
安値圏で使えるローソク足と出来高の組み合わせ
◆ 一時的な急落
安値圏では、使えるローソク足と出来高の組み合わせもかなり変わってきます。例えば、「一時的な急落」を狙うパターンは、中長期投資で稼ぐために欠かせない手法で、買いシグナルのローソク足と出来高急増が同時に出現した瞬間を狙っていきましょう。ただ、急落している原因が業績悪化に繋がるものだと、そこからさらに下がっていくことが多いので、その見分け方は次回の記事で詳しく解説します。
◆ ブレイクアウト
「ブレイクアウト」というパターンも、かなり強烈なローソク足と出来高の組み合わせです。世間では精度が低いというイメージがありますが、安値圏で使えば最強の稼ぎ頭になってくれます。また、さらに勝率を高めるコツとしては、以下のようなポイントがあります。
◎短くても1~3ヶ月ほど横ばっている
この2つの条件を満たした時に株式を購入すると、とても良い結果が得られます。特に、相場全体が安値圏で推移している場合は、どの銘柄もバーゲンセール状態になっているので、間髪をいれず買っていきましょう。
◆ ダブルボトム
「ダブルボトム」というパターンも、かなり有名な組み合わせです。「二番底」とも呼ばれていて、上記の画像のように右肩上がりの状態でこのパターンが形成されている場合は、通常よりも上昇意欲が強いという読み方ができるので、青枠のタイミングで購入する感じになります。ちなみに、出来高が急増していない時はやや精度が落ちるので、買う枚数を少なめにしておくと良いです。
◆ 突然の出来高急増
「突然の出来高急増」というパターンは、個人的にとても好きなローソク足と出来高の組み合わせです。安値圏で推移している銘柄を探していると、たまにこういう値動きをしているケースがあって、出来高急増時に買いシグナルのローソク足も出ていると、長期間にわたって株価が上昇していくなんてことも結構多いです。
この組み合わせは、材料視されるニュースが特に見当たらないといった特徴もあって、ある程度株価が上昇したところで材料が発表される場合も珍しくありません。なので、最初は購入を躊躇してしまうこともあると思いますが、好財務好業績の企業であれば、臆することなく買いましょう。ちなみに出来高急増の読み方は、「過去6ヶ月の間で最も多い出来高と同等かそれ以上」と覚えておいてください。
まとめ
本当に使えるローソク足と出来高の読み方や組み合わせを、2記事に分けて紹介してきました。中長期投資で安定的な利益を積み重ねていくためには、複雑なテクニカル指標や読み方は必要ありません。実践で有効ないくつかのローソク足と出来高の組み合わせをマスターしておくだけで、初心者の方でも最短で成功への最初のステップを踏み出すことができます。
今回はローソク足と出来高の読み方に特化して記事を書かせていただきましたが、次回は「中長期投資で必要不可欠となる財務諸表の読み方」について、初心者の方にも分かりやすく書いていこうと思います。最後までお付き合いしていただき、ありがとうございました。