【中長期投資】第一カッター興業(1716)の魅力を徹底解説【銘柄選び】
前回の記事では、中長期投資に向いている銘柄として「藤田エンジニアリング」を紹介させていただきましたが、今回はニッチな市場で高いシェアを誇っている「第一カッター興業」の魅力について、詳しく解説していきます。よかったら、中長期投資の銘柄選びの参考にしてください。
現在の株式市況と投資スタンス
アメリカとイランの対立激化や米中首脳会談に伴い、積極的な売買を見送る地合いが続いている反面、防衛関連や日経平均構成銘柄の入れ替えなど、個別要因で上昇している銘柄が目立っているので、僕の場合は短期筋の動向に注視して、ポジションを調整するようにしています。
今回は、東証一部に上場している「第一カッター興業」という銘柄の魅力などについて、詳しく解説していきます。ちなみに、以前投稿させていただいた「中長期投資の銘柄選び」という記事では、これまで紹介した中長期投資銘柄をまとめてあるので、よかったらそちらの方も、是非ご覧になってください。
第一カッター興業ってどんな会社?
第一カッター興業という銘柄の特徴を簡単にまとめると、このような感じになります。
◎建造物の切断や穿孔工事が主力
◎公共工事が収益の柱
◎ニッチな市場に力を入れている
同銘柄は、コンクリート建造物の切断や穿孔(穴をあける)工事を中心に事業展開している企業です。大手企業からの下請けが多く、取引先も非常に幅広いといった特徴がありますが、公共工事依存が強いという側面もあります。
個人的には、ニッチな市場で高いシェアを誇っているという点に魅力を感じています。また、ダイヤモンドやウォータージェットを使った工事技術は、他社を寄せ付けないレベルなので、インフラ整備の需要が高まれば、収益の拡大も十分に期待できる銘柄だと思っています。
第一カッター興業を選んだ理由
ここからは、第一カッター興業を中長期投資の対象銘柄として選んだ理由について、詳しく解説していきます。
①選定基準を満たしている
②盤石な財務基盤を維持している
③競合他社を寄せ付けない技術力
上記の3点が、同銘柄を選んだ理由になります。ちなみに、僕のブログで以前投稿した「中長期投資の完全ガイド」という記事を熟読していただけると、今回の記事がより理解しやすくなると思うので、是非参考にしてください。
◆ 中長期投資銘柄の条件を満たしている
僕が現在も実践している中長期投資では、「23項目中16項目」が条件を満たしていれば、対象銘柄として採用するようにしています。第一カッター興業の場合は「23項目中20項目」と、申し分のない財務状況なので、今後の株価動向にも大きな期待が持てます。
◆ 盤石な財務基盤を維持している
建造物の切断・穿孔工事において国内トップクラスの規模を誇っている同銘柄は、財務基盤の安定性も折り紙つきなので、一時的な業績悪化に陥っても、倒産することはまずないと思います。強いて言えば、キャッシュフローの潤沢さに欠けるといった点が少し気になる程度です。
◆ 競合他社を寄せ付けない技術力
正直言って、第一カッター興業の切断・穿孔工事技術のレベルはかなり高水準です。特にダイヤモンド工法の技術力は、競合他社の追随を許さないほど優れているので、公共事業の拡大時には、真っ先に恩恵を受ける銘柄だと思っています。
理想的な売買タイミングはいつ?
第一カッター興業の理想的な売買タイミングは、以下の3点になります。
①チャート的には妙味に欠ける
②国策に売りなし
③配当狙いはおすすめしません
財務状況などを考えると今の株価水準でも購入したいところですが、割安感が出てくるまで様子見に徹した方が無難だと思います。
◆ チャート的には投資妙味に欠ける
上記の画像は同銘柄の月足チャートですが、テクニカル的に見ると、すでに上昇トレンドは終了しており、株価3000円前後にかなりのシコリ玉が残っている状態なので、長期保有をする場合は、相場全体の急落を狙ったほうが良いです。
◆ 国策に売りなし
「国策に売りなし」という相場格言がありますが、第一カッター興業は公共事業依存が強い銘柄でもあるので、内需拡大の流れが高まっている時に購入すれば、安定的な収益が得られる可能性もグッと上がります。
◆ 配当狙いはおすすめしません
建設銘柄のほとんどは配当利回りを低く設定している傾向にあります。第一カッター興業においても同じことが言えるので、配当金はおまけ的存在として考えておいた方が良いと思います。
注意すべき2つのポイント
ここまで、第一カッター興業の特徴や理想的な売買タイミングなどについて紹介してきましたが、最後に同銘柄を購入する時の注意点を簡単に解説して、今回の記事を終わりにしようと思います。
◆ 公共事業依存というリスク
さきほどもお伝えしましたが、第一カッター興業は売上のほとんどを公共工事で賄っているという特徴があります。特に地方の経済は公共事業への依存度がとても高いです。なので、公共工事費用の削減が実施されると、業績悪化に直結するという点にも注意しましょう。
◆ 日頃の出来高が少ない
第一カッター興業は、日頃の出来高がやや少ない銘柄です。流動性の低い銘柄は、一度注目されると株価が大きく変動するケースが多い反面、予期せぬ下落の際に保有株の売却が困難になるというリスクもあるので、投資金額を少し控えめにしておくのもポイントです。
バリュー投資に向いている銘柄です
第一カッター興業の魅力などについて、詳しく解説してきました。バリュー投資に最適な銘柄ですが、現在はやや割安感に欠けているので、しばらく様子見に徹した方が良いと思います。最後までお付き合いしていただき、ありがとうございました。